【防災講座】乳幼児がいる家庭で備蓄しておくべきもの

2019年7月24日

 

一口に防災準備といっても、乳幼児がいる家庭では特別な備蓄を必要とします。配られる支援物資の多くは大人用であり、乳幼児やアレルギーを持っている人に配慮されたものは少量だからです。

そのときがきて、慌てないように今日から防災準備を進めて行きましょう。

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被災時の食事

被災時とは行っても食事は「いつもどおり」を心がけることが大切です。たとえば授乳時間、食事とおやつの回数、食事の内容です。母乳中心であれば母乳を、人工ミルクなら飲み慣れた物を用意するのがいいでしょう。とはいえ満足にいかないのが災害時です。

母乳も災害のストレスで出にくくなりますし、人工ミルクも飲み慣れた粉ミルクではなく別のメーカーのものになるかもしれません。実際に被災した方の話を聞くと、母乳がストップしミルクを与えようとしたら哺乳瓶を嫌がった、とありました。普段の生活から子どもに「道具への慣れ」を促すのも必要かもしれません。

人工ミルク

人工ミルクには粉タイプと液体タイプがあります。

粉タイプは各メーカーで使用している使い慣れたタイプを用意するのが良いでしょう。ただし災害時は一時的に水道や電気などのインフラがストップしてしまう可能性があります。その場合、粉ミルクを溶かす衛生的な水や、水を湧かすための方法(電気・ガス)が途絶えてしまいます。

その場合を考えると、防災の備蓄には液体ミルクが便利です。液体ミルクは常温で飲ませることができます。少しコストは掛かりますが、備蓄品と割り切ってしまえば気になりません。しかし乳児によって好き嫌いがあるので、一度試してみることをおすすめします。またアレルギー対応の製品は今のところ販売されておらず、輸入代行業者等を通じて購入することができます。

▼外部リンク

HIPP (ヒップ) 乳児用 液体ミルク アレルギー用 PRE HA (0ヶ月〜)90ml × 4本の通販・個人輸入代行商品|ドイツポーター

哺乳瓶

ミルクを与えるための哺乳瓶やコップは衛生的な水が手に入らないことを考えて用意します。使い捨てタイプの哺乳瓶が便利です。しかし飲ませるときにこぼれやすかったり、子どもが飲み口を嫌がったりする可能性があります。一個単位で購入できるものもあるので、試してみることをおすすめします。

 

▲上記の使い捨て哺乳瓶はじゃばら状になっているため、かさばらずに持ち出すことができます。一個単位での販売もあるので一度試して見てください。
 
また、以下にコップを使ったミルクの飲ませ方を紹介します。

どうしても哺乳瓶を用意できない、嫌がる、または被災時、用意していた哺乳瓶がなくなった場合、哺乳瓶なしでもミルクを飲ませることができます。それは月齢一ヶ月未満でも可能です。

  1. 紙コップに少量のミルクを用意
  2. 赤ちゃんが目を覚ましているときに縦抱きにする
  3. 下唇にあてて赤ちゃんが舌で取り込もうとするまで待つ
  4. 少しずつカップを傾けて与える

離乳食

乳幼児の精神面のサポートにはできるだけ「いつもと同じ」が大切です。そのため「非常時だから離乳食はストップ」ではなく、同じように与えるのがベストです。

用意する離乳食は、月齢よりも少し先のものを購入しておくと無駄が少なくて済みます。離乳食初期の乳児向けに販売されている、野菜ペーストや粉末のだし、スープなどは大人の非常食のアレンジにも使えます。多めに用意しておいても便利です。

また離乳食は手作り派の方も、外出先ではレトルトを試してみるなど慣らしておくことが大切です。購入するときは原材料表記をよく確認し、アレルギーの原因食材が入っていないかをチェックします。

なお、食料品の備蓄は農林水産省のガイドによると最低でも3日、できれば一週間程度としています。

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多めの飲料水

飲料用の水を多めに用意しておきます。粉ミルクを溶かす、離乳食を作るなど使用するシーンは多いです。それ以外にも衛生を保つために哺乳瓶を洗浄したり、傷を流したりするために使用することもあります。

一人1日3L(飲料用、調理用含む)を目安に備蓄しておきましょう。

ただし乳幼児にとって災害用の飲料水にはミネラル分が多い飲料水は避けるようにしましょう。特に月齢が低いほど胃や腸が未熟で、水に含まれるミネラルが負担になります。

 

▲一般的には、不足しがちなミネラルを補うため、「硬水」が薦められているケースがありますが、子どもが居る家庭では上記のように「軟水」と表記されている物を選ぶのが無難です。

コンロ

災害時はインフラがストップする可能性が高いため、コンロなどの火を使える道具を用意しておきます。

コンロがあると様々な事ができます。たとえば粉ミルクを溶かすお湯を沸かす、哺乳瓶の煮沸消毒、離乳食の温め等です。温かい食事は精神を安定させる効果もあるので、ぜひ用意しておきましょう。コンロにはガスボンベを使用するカセットコンロタイプ、固形燃料を使用するタイプ、化学反応で加熱するものがあります。

使い慣れないコンロは、一度自宅で使用してみるといざというときに慌てなくて済みます。

被災時の衛生

被災時は排泄や体の清潔を保つことが難しくなります。特に乳幼児の場合、歯が磨けず虫歯になりやすくなったり、トイレが不衛生で行きづらくなってしまったりします。できるだけ衛生を保てるように工夫しましょう。

紙おむつ

熊本地震で被災した方の話によると、おむつは様々な店舗から無料で受け取ることができたといいます。しかし避難生活が長期化したりそのときどきの状況だったりで、楽観視はできません。紙おむつも物資不足に備えて買い置きしておきましょう。

ポイントは成長の早い子どもに合わせて、今よりも少し上のサイズを選ぶことです。だいたい一日に8~10回交換すると考えて1週間分は用意しておきましょう。

口中ケア用品

災害時は水が不足しがちなため、うがいや歯磨きをためらう方も多いです。また乳幼児の場合、あめやチョコレートと行った甘い物に偏った食生活になりがちなため、虫歯が多くなるといいます。虫歯に利く痛み止めもないため、歯の清潔には注意してあげたいものです。

水が使える環境であれば歯磨きをするのはもちろんですが、歯磨きシートを使用することも予防に繋がります。歯磨きシートは大人も使用できるので多めに用意しておきましょう。

 

多めのタオル

乳幼児がいる場合、なにかと活用できるのがタオルです。圧縮されたタオルならかさばらず、たくさん持ち出すことができます。タオルは体を拭くのはもちろんですが、乳児が寝るためのスペースを作ったり、おむつとしての利用ができます。

 

▲上記のような圧縮タオルはかさばらずにたくさん用意することができます。

被災時の安全・メンタルケア

被災時の安全を確保するために情報を得るラジオ、足元を照らす懐中電灯の他に、乳幼児がいる家庭ならではの用意しておきたい備蓄を紹介します。

サイリウム

縁日でよく売られている緑や赤の色をしたブレスレット状のもの、コンサート等で使われるようなスティックタイプがあります。足元を照らす光源や夜間避難時の目印になります。子どもにとってはおもちゃ代わりにもなるのでメンタルの安定にも繋がります。サイリウムは熱源を使用しないため子どもにも安心して持たせることができます。

さらし

長い紐状の帯やさらしがあればいざというときに、抱っこひもやおんぶ紐の代わりに使用することができます。

歩ける子どもでも避難所に向かう道中、がれきで怪我をしたり豪雨で道路が冠水していたりすると安全に歩くことは難しいでしょう。さらしでおんぶをすると両手があくので避難しやすくもなります。

▼外部リンク

おんぶ紐や抱っこ紐にも! 子どもを守る防災グッズ「さらし」の使い方|womanエキサイト

 

子どものストレス発散グッズ

子どもに必要なものは身を守ることだけでなくメンタルを守ることも大切です。災害などの強い衝撃や恐怖を感じた子どもはその後の発達や成長に大きな影響を与えると危惧されています。乳幼児の場合だと災害の正体も分からないため不安が強くなり、小学生以上でははっきりとした身体的・心理的な症状が現れてきます。

▼外部リンク

災害時の子どものメンタルヘルス対応のために|日本小児心身医学会

そのためできるだけ子どもの不安を取り除くような声かけや、できる限り「いつも通り」が大切です。いつものお菓子や飲み物、絵本などを用意しておきましょう。また子どもの不安をしっかりと受け止めてあげることが重要です。

おわりに

私は「災害時に強いのは母乳だ!」と思い込んでいました。人工ミルクの備蓄は「一応」するとしても、水もいらず哺乳瓶も必要なく、食事としては最も衛生的だと思っていたからです。液体ミルクについても「温める必要がある」「結局哺乳瓶が必要」と思っていました。

でも災害時に必要なのはそういった思い込みではなく、命を守るために選択肢を増やすことです。生後一ヶ月未満でもコップで飲める、人工ミルクに慣らしておく、さらしで抱っこ・おんぶできる、などです。

いつその日が来るかわからない。だからこそ毎日少しずつ備えておきましょう。

 

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